卒業生インタビュー

仲間とものづくりをする楽しさと
難しさ
そして、大きな喜びを
IM学科で学びました。

陳 由莉さん/フロントエンジニア

株式会社ピラミッドフィルム クアドラ

陳 由莉

「やりたいことを全部学べる学科を見つけた!」と思いました

子どものころから絵を描いたり、ものをつくったりするのが好きでした。中学時代は美術部で活動し、卒業後は東京都立工芸高等学校のデザイン科に入学。高校2年生くらいからは、毎年のように友達とデザインフェスタなどに出展しています。高校3年生までアナログのアートを中心に学んできましたが、WebやAdobe Flashなどを学ぶ授業や、CGを始めた友人に影響されて、デジタル分野にも興味を持つように。高校の卒業制作では猫のアニメーションをつくりましたし、アニメーターへの憧れもありました。「Web、CG、アニメーションなど、幅広く学べるところはないかな」と考えて、芸術系の大学を探して、東京工芸大学のインタラクティブメディア学科(IM学科)を見つけたのです。「ここなら学びたいことが全て学べるかも」と思いました。

「やりたいことを全部学べる学科を見つけた!」と思いました

インタラクティブインスタレーション「不思議なマルシェ」で学んだこと

IM学科での学びのなかで、最も自分に影響を与えた出来事をあげるとしたら、インタラクティブアート研究室のメンバーと一緒に取り組んだインタラクティブインスタレーション「不思議なマルシェ」です。

北海道にある「北欧の風道の駅とうべつ」と「しんしのつ温泉たっぷの湯」でその展覧会をしました。「不思議なマルシェ」は、テーブルの上に白いりんごなどのオブジェを置くと、りんごがボウリングの玉のように転がってピンを倒すなど、オブジェにちなんだ映像がプロジェクションされる作品です。ICカード乗車券「Suica」などでも使われているNFC技術でオブジェの情報を取得して、それに対応する映像を流すという仕組みになっていました。私はその中で、全体の世界観をつくるアートディレクションと、ディスプレイデザインを担当。研究室のメンバーが、それぞれ得意分野を持ち寄って、一つの作品をつくる経験がとても新鮮でしたし、自分の得意分野だけでなく、みんなのために自分ができることを見つけて行動することの大切さを学びました。

卒展も思い出深いです。卒業制作では、赤提灯を私のルーツである台湾の地形の形に並べて、提灯にろうそく型デバイスを近づけると光ったり、音を出したり、影絵を映し出したりするインスタレーションをつくりました。

インタラクティブインスタレーション「不思議なマルシェ」で学んだこと

卒業後もIM学科の仲間たちとつながっている

卒業後は、ピラミッドフィルム クアドラという会社で、コンテンツ制作に携わっています。職種は、Webサイトなどの表示部分をプログラミングで表現・演出する「フロントエンジニア」です。大学時代にチームで一つの目的に向かい、何かを生み出す経験をしていたことが、会社員になってからも役立っています。

休日はイラストレーター・作家として、オリジナルキャラクターを世の中に発信しています。つい先日、個展をしたのですが、そのBGMをIM学科の同級生がつくってくれたんですよ。私も学生時代、サウンドの講義を受けたのですが、あまり得意ではなくて…。苦手な部分で力を貸してくれる仲間が見つかるのもIM学科の魅力ですね。これは自分の経験を踏まえて感じていることですが、IM学科はやりたいことが明確な人だけではなく、やりたいことを一つに絞れない人にもおすすめです。入学後に興味がある分野を全て貪欲に学ぶこともできますし、一つの分野を掘り下げることもできます。

卒業後もIM学科の仲間たちとつながっている

WebやCG、アニメーションを学ぶための環境があるのはもちろん、木材やアクリルをカットするレーザーカッターや、立体造形物をつくる3Dプリンターなどの設備も充実しています。私は根っからの「ものづくり好き」なので、学生時代は工房に入り浸っていました。そうして興味の赴くままに学んでいるうちに、いろいろな分野の仲間ができて、一人ではできないことを実現できるようになるのが、IM学科の素敵なところですね。

制作した作品

灯す

灯す

ルーツである台湾をテーマにした作品です。台湾の地形の形に並べた提灯にろうそくを近づけると明かりが灯ります。

インタビュー一覧