卒業生インタビュー

大切なのは
「表現するために何をするか」

久我 尚美さん/ディレクター

株式会社博展

久我 尚美

表現するのが好きで活発だった

北海道生まれ、長野県育ちの久我さん。自分で感じたことを表現することは中高生時代から行っており、「中学生の頃は美しい空や自然の風景の写真を撮るのが好きで、高校生でギターを弾き始め、オリジナルの曲を作り路上でギターの引き語りをしていたんです」と久我さん。とにかく個性を消されるのが嫌で、テレビで流れてくる都会の情報に消費されるのではなく、自分で情報を発信する方法を知るために上京し、奨学金で大学に入学した努力家。入学のきっかけはオープンキャンパスで「楽しそうな在校生の姿を見て、ここで自分も学びたいと思ったから」。

大学で切磋琢磨する楽しさを知る

もともとコンピュータの経験はなく、1~2年生の頃は先輩や同級生からの刺激を受けつつ基礎的なことを学んだ。PhotoshopやIllustratorを使った2Dグラフィックス、音楽や映像の制作、電子工作やフィジカルコンピューティングの技術を身につけ、他学科の学生とも交流を持ち互いの個性を尊重することで切磋琢磨したそう。「この学科は多彩な学生が集まるので刺激になりました。プログラミングが苦手でしたが、得意な友達と共同で制作し自分一人では作れない作品を完成することができました」。3年生になりクリエイティブな活動をしている先輩たちを見て所属する研究室を決め、電子工作やインスタレーション作品制作を専門に。「研究室では作品を作る前のコンセプト作りや、技術よりも表現するためには何をしなければいけないのかを担当教員から教わりました」。

培ったコミュ力を仕事で発揮

現在は広告制作会社の博展で働き、人々に「体験」を作る仕事をしている。化粧品会社の新商品発表のためのインタラクティブコンテンツやモーターショウでのデジタルメディアを駆使した演出など、感動を届けるという使命を担って刺激的な日々。転職後すぐにディレクターという責任のある立場になった。「成功へ導くために様々な人とコミュニケーションを取っている時、大学時代の経験が今につながっていると実感する。たくさんのことにアンテナを張って好きなことを拡張でき、技術もコミュニケーション力も身につく学科だと思います」。

制作した作品

光る髪の毛

光る髪の毛

周りの音の周波数によって光ファイバーの色が変化するウェラブルデバイス

大人になるための装置

大人になるための装置

鏡とハーフミラーを特殊な角度で組み合わせ、自分と目が合わない空間を作り、他人目線で自分を見つめさせる作品

インタビュー一覧